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#01 ユニタイトの沿革

海外メーカーへの視察が転機に

ユニタイトの創業は1946年(昭和21年)。神戸市内の大手造船企業や協力会社に対して、造船あるいは重機に使われるボルトを製造・販売する会社としてスタートしました。その後、1960年に大型ボルトを標準化し、全国へ販路拡大しました。

大きな転機となったのが、アメリカ・ヨーロッパへの海外視察でした。先代が海外の製造方法に衝撃を受け、「今の我々のやり方では世界に太刀打ちできない」と痛感したそうです。そこでアメリカやヨーロッパから大きな機械を購入し、生産を開始しました。当時は国内需要がそこまで多くなかったので、アメリカを中心に製品を輸出しました。輸出による売上が4割を占めていた時期もありました。

ところが、1ドル360円だった為替が、240円、180円と徐々に円高となり、150円位でとうとう輸出ができなくなりました。海外のお客様から品質は認めていただいていたのですが、生産コストが合わなかったのです。そこで思い切ってアメリカに工場を作り、生産を始めました。そして私はアメリカ法人UNYTITE,INC.の社長に就任しました。

アメリカ法人を設立した頃、サンフランシスコで大きな地震が起き、建物や橋梁の倒壊など大きな被害を受けました。そうしたこともあり、アメリカの耐震工法が見直され、我々が中心となり製品規格を作りました。1989年の地震発生以降に建てられたラスベガスの大規模ホテルやスタジアム、サンフランシスコの橋などにはユニタイトの製品が使われています。

アメリカ法人設立当初、現地では日本メーカーという目で見られていましたが、徐々にアメリカ法人として認識されるようになり、さまざまな依頼を受けるようになりました。ホテルや橋梁だけでなく、大型プラント施設や自動車業界にも製品を提供するようになりました。日本ではアメリカのバックアップとして自動車部品の生産体制を構築しましたが、日本の自動車メーカーにも提案してみようということで、本格的に生産を始めました。

今では日本・アメリカ・中国に生産及び販売拠点を設け、事業を行っています。

#02 ユニタイトの事業の特徴

あらゆる業界に製品を提供することでリスク分散

創業当初は、造船・重機の業界だけに製品を提供していました。1つの業界に絞ることで、その業界の景気の影響を受けるリスクがあります。また、当社は輸出にも力を入れていますので、為替の影響も受けます。

景気や為替の動向はコントロールできませんので、景気や為替のダメージを極力受けないようにしたい。その予防策としてさまざまな業界に製品を提供しているわけです。

業界によって求められる製品や性能も変わりますので、異なる技術や製造方法が要求されます。困難なこともたくさんありますが、それらの困難によって当社の技術力も向上します。多種多様なボルト・ナットを、さまざまな方法で製造していますので、それらを組み合わせて新しい製造方法を確立したり、今までにない製品を開発できるようになったり、そこがユニタイトの強みです。

#03 多方面で活用される当社の製品

重要文化財の耐震補強にも
ユニタイト製品が使われている

先日、京都にある世界遺産・二条城の保存修理が完了しました。大きな地震が起きた際に倒壊してしまう恐れがあるということで、ユニタイトも耐震補強の面でサポートさせていただきました。

日本が世界に誇る文化遺産ですので、ただ単に耐震構造にするのではなく、さまざまなことが要求されました。まずは火を使うような工事はできません。また、景観を損なわないように補強材が目立たないようにする必要がありました。さらには、いつの日か新しい工事をする際に、ユニタイトが取り付けた補強材を取り外せるようにする必要がありました。

従来から当社にそのような製品や工法があったわけではありません。でも、お客様から相談があれば、「どうすればできるか?」を必死に考えて、応えていく。ユニタイトはこの姿勢を大事にしています。

#04 ユニタイトに向いている人

同じことの繰り返しではなく、
いかに付加価値を高めていけるか

ユニタイトでは、「製品の付加価値」と「仕事の付加価値」の向上に努めています。製品の付加価値を上げるためには、当然仕事の付加価値を上げていくことが不可欠です。

入社1年目は仕事に慣れることで精一杯かもしれません。でも、2年目以降は、目の前の仕事を単純にこなすのではなく、「どうすればもっと効率が上がるか?」「どうすれば作業を簡略化できるか?」といったことを考えながら仕事に取り組んでほしいと思っています。必要に応じて設備投資をしますので、機械化できる作業は機械に任せ、そこで生まれた時間を有効活用し、付加価値の向上に努めてください。

当社は大きな会社ではありませんので、一人ひとりが会社に与える影響は大きいです。1人のアイディアが会社の生産性や業績の向上につながることもあります。それを自分の喜びにできるような人と一緒に仕事をしていきたいです。

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